武装解除 伊勢崎賢治

職業:「紛争屋」
職務内容:多国籍の軍人・警官を部下に従え、軍閥の間に立ち、
あらゆる手段を駆使して武器を取り上げる。
という変わった仕事をしている伊勢崎の本。

彼の専門は復興期のDDR(Disarmament、Demobilization&
Reintegration :武装解除、動員解除、社会再統合)であり、
本書の中では東ティモールシエラレオネ、そしてアフガニスタン
での経験が語られている。
少年兵が自らの武器を破壊するとき、目には涙があふれた―。
伊勢崎らは中立性を保ち、両軍と交渉を行い、武装解除させる。
もちろん丸腰でである。
彼が本書の中で指摘した「小学校より刑務所が大切」という言葉は
ショッキングであった。長年現場を見てきたからに重みがある。

最後に、伊勢崎は
「現在の日本国憲法の前文と第9条は、一句一文たりととも
変えてはならない」
と結論づけている。