精神疾患とパーソナリティ ミシェル・フーコー

フーコーの思想は、ニーチェハイデッガー
影響を受けているといわれている。バタイユの影響も受けたと
されているが、後にフーコーバタイユを批判している。

本書では、精神の医学と身体の医学との関係に注目している。
以下、印象的だった事柄について書きます。

フーコー精神疾患の主観性の分析を行っている。その中で、
退行論、発生論、を経て現存在分析へと至る。これらは、弁証法
につながっている。そして、これらのモデルから、病の中枢に
存在するのは「不安」だと結論付けた。

人間、不安が大きいと精神疾患に至るのである。そう考えると、
精神疾患がありふれたものである事が容易に分かる。

この、「精神疾患とパーソナリティ」は、フーコーの処女作であるが、本人はこれを否認し、「狂気の歴史」を自分の処女作と
呼び続けたそうである。